├─≠ョ─ヵラスとソフィー・マルソーの愛人

├─≠ョ─ヵラス パノラマ
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├─≠ョ─ヵラス パリ8区の豪華なアパルトマンに住むデルピール家。夫ベルトランは出世欲むき出しで亭主関白の土木会社社員、ブラジル出張[5]も多い。ジャック・ブレルを大音量で聞くのがお気に入り。肉は子羊、ワインはボルドーと決めている。週末は、社長へのおべっかではじめた自転車の練習。
妻マリ=ドー。息子のジェロームがまだ幼いことを理由に、働きに出ることを拒否され、単調な日々を送る。週末は夫の自転車練習のサポートに費やされる。
ある昼間、映画館でモノクロ映画[6]を見ているときにマリ=ドーは脚本家のアントワーヌと知り合う。アントワーヌは鬱積を察し、マリ=ドーを後押しする。ベルトランに10年来の不満をたたきつけ、アパルトマンから出ていけ[7]、離婚する、といって自転車と夫を峠[8]に置き去りにするという、本人も驚きの過激な挙に出た。
追い出されたベルトランだが、アントワーヌと寝室で鉢合わせしてもへこたれず、息子の算数[9]をみてやり、自転車の練習もあるからと、すぐ近くの空室を妻の両親から借り、毎日通ってきている。家政婦のジュヌヴィエーヴもベルトランに食事を作っている。
アントワーヌのもとに乗り込んだベルトランは、執筆中の脚本Je reste !に我が夫婦のことが書かれているのを知り、マリ=ドーに対して共犯関係を結ぶ。「俺達の物語で、俺は悪役なのか?」「初めはいやな奴だが、愛すべき人物だよ」。夫と愛人の友情もでき、2人で自転車の練習をはじめるが、マリ=ドーにばれてしまう。この物語はハッピー・エンドなのか? アントワーヌの筋書きでは映画のように3人で暮らすことになるのだが、マリ=ドーにはネットで成功した恋人ジョンが出来ていた。4人の男と女が揃った。「これは僕の物語だ」といってベルトランは自転車を池に投げ込み、マリ=ドーに愛を改めて告白する。ジョンに別れを告げ、元の鞘。「こんな結末、変えてやる」と脚本家。「変えちゃだめ、そのまま」« Je reste ! »とマリ=ドー
原題Je reste !は「私は残る」「私は留まる」の意。英題は直訳I'm staying!である。また、Je reste !はアントワーヌが執筆している脚本の題名でもあり、マリ=ドーが最後にいう台詞でもある。邦題の「愛人」から想像される官能的なテーマは描かれていない[10]。